こんにちは。
サンコー企画部のM田です。
今回は企画部がどんなところで開発を行っているのか、その開発拠点の紹介をしたいと思います。
といっても今年の10月に引っ越したばかりなんですけどね。
早速ご紹介していきます。
9F引っ越し
弊社のオフィスはもともと秋葉原のオフィスビルの8Fにあったのですが、人数が増えて手狭になったのと、開発をもっとアグレッシブに進めるための機材を導入するために同ビルの9Fを新たに借りることになりました。
その9Fの入り口はこんな感じです。
ちなみに引っ越しに伴う全ての施工や什器・機材の設置も自分たちでやりました!
大変だった・・・
彫刻機
まず最初に入り口近くに鎮座しているこの機材は彫刻機です。
サンコーの歴史はここから始まった―――――――――――
とでも言いたくなる貫禄がありますがまだ導入したばかりです。
この彫刻機は企画部のS庭さんが前職の試作屋で使っていたもので、2Dの母型をもとに様々な形状を切り出すことができます。
このように構えて使うようです。
S庭さん曰く、後程紹介するレーザーカッターと組み合わせて使うと便利とのことです。
3Dプリンター
続いてこちらが3Dプリンターです。
今ではかなり一般的になった3Dプリンターですが、弊社でもガンガン活用しています。
弊社にあるのは2機種で、Formlabs社のForm3LとPeopoly社のPhenom Noirです。
どちらも光造形方式という、紫外線で固まるレジンを利用した3Dプリンターになります。
3Dのデータを0.1mmなどの薄さで輪切りにした2Dのデータに変換し、その2Dデータを積み重ねて3Dの形状を作っています。
3Dプリンターが導入されるまでは中国で試作が完成するまでは検証もできずかなり不便でしたが、3Dプリンターがあると社内で試作品が作れて非常に便利です。
特にForm3Lはシリコンゴムに近いレジンや高耐熱なレジンなど特殊な用途のレジンが使えるので試作の幅が広がりました。
CNC
その隣にあるのがCNCです。
CNCは3Dプリンターとは逆に材料を削りだして形を作る機械です。
プラスチックや木材、アルミなどの金属を削ることができます。
これは開発中の家電の釜ですが、アルミのブロックから厚さ1mmほどの釜を削って作りました。
3Dプリンターと違い金属を使うことができるので実際の製品に近い試作品を作ることができます。
金属製の3Dプリンターとかあるじゃんと思ったそこのあなた、あれはめちゃくちゃ高いんで導入できないです。。。
CNCは使うために機械のプログラムデータを作る必要があり、色々なノウハウが必要になりますが一旦動かすと自動で削ってくれるので便利です。
レーザーカッター
そのまた隣にあるのがレーザーカッターです。
レーザーカッターは最近だとホームセンターにもあったりするのですっかり身近な機材ですね。
弊社に導入したものはCO2レーザーを使うタイプで、木材やアクリル、革などの素材をカットしたり彫刻したりできます。
レーザーカッターの一番の特徴はその加工のスピードです。
こんな感じで超高速に加工ができます。
これは3DプリンターにもCNCにも真似できない芸当で、すぐに試作品を作りたいときにはとても役立ちます。
用意するデータもイラストレーターのデータや写真データなどの2Dデータなので、データを作るのも簡単なのが素敵です。
ただ、金属は加工できないのですがそんな時は彫刻機が活躍します。
金属で作りたい形状をレーザーカッターでアクリルなどで作り、それを元に彫刻機で削りだすことで金属が加工できるのです。
彫刻機はCNCの登場ですっかり出番が減ったそうですが、こんな形で最新機材と組み合わせて活用できるなんてなんだかエモいです
小部屋へ
続いて、奥の小部屋に移ります。
この部屋は一般的な工具や工作機械があり様々な加工ができます。
The工房といった風情ですね。
これはボール盤です。
金属やプラスチックにドリルで穴が開けられる機材です。
多分一番出番が多いですね。
これはバンドソーです。
溶接機付きのコンターマシンとも呼ばれる高機能なものです。
金属もサクサク切れます。
さらには研削機材のグラインダーや
ベルトサンダー
自由形状が切れる糸鋸
木材がきれいに切れるスライド丸鋸
艶消し加工ができるサンドブラスト
プラスチックがバターのように切れる超音波カッター
金属を切ったり曲げたりできるシャー&ブレーキ
などなど
あとはまだ未到着ですが旋盤・フライス複合機が来る予定です。
充実のラインナップでどんなものでも作れそうな勢いがありますね。
ちなみに以前の開発室はこんな部屋の一角だけだったのですが、比べると充実ぶりがとんでもないですね
そのほか
さらにさらに、ほかの場所にも開発拠点が点在していたりします。
ここはミシン島です。
職業用ミシンやロックミシンなどがあり、服飾系の試作ができます。
弊社の商品は布を使った製品も多いのでとても活躍しています。
ここは電気系の開発拠点です。
基板の実装や試作品のテスト、設計などを行っています。
オシロスコープやスペアナ・ロジアナ、安定化電源など一通りは揃っています。
物に埋もれて見えませんが恒温槽や環境試験機などもあったりします。
ここは塗装部屋です。
塗装ブースで塗装ができるようになっています。
展示会に出すような試作品は見た目が重要なので、塗装が決め手になってきます。
総括
と、サンコー企画部の開発環境はこんな感じになっています。
10月の引っ越しを頑張ったおかげで相当充実した環境が出来ました。
あとは機材に負けないように面白くて役に立つ製品をどんどん開発して世の中に出していきたいですね。
サンコー企画部のこれからの活躍にご期待ください!