寒さよりも乾燥で季節の変わり目を実感しているサンコー商品企画開発部のK君です。
今年は秋と呼べる期間がやけに短く、夏が終わったらすぐに寒さがやってきましたね。もう季節は冬、鍋が美味しい。
そんな寒ぅ〜〜〜い今、人気ですぐに入荷待ちになってしまうと巷で噂の商品が実はここTHANKOにはあるんです!
それがぁっ!
どん!
そう、それは
おひとりさま用着るこたつ「こたんぽ」
見た目は着る毛布?ミノムシ?でも足出てるし。
実はこちら私K君が開発に携わっている商品なんです。
そこで、今回はおひとりさま用着るこたつ「こたんぽ」を開発者の目線で、
どんな困りごとを解消できる商品なのか、どこにこだわりが詰まっているのか
普段語られることの無い開発秘話を含めご紹介していきたいと思います!
おひとりさま用着るこたつ
まず、こたつって聞いたら皆さんは、
脚の低いテーブルに布団がついていて一度中に入ったら入った人間を瞬時にダメにする。
みかんと箱根駅伝の強い味方のアイツを思い浮かべますよね?
こたつの起源は室町時代!?
ざっくりと調べるとこたつの歴史は500年近くあるそう…
500年て、もう日本人の遺伝子に組み込まれるレベルですね。そりゃあホッとするわけだ。
その起源は遡って室町時代、囲炉裏の消えかかった火を熱源として利用したものがこたつの始まりと言われています。
ただ、熱源は囲炉裏の炭。
火災や火傷、時には一酸化炭素中毒など大変だったみたいです。
現在のように電気を用いたスタイルになったのは戦後、
良いところは残しつつ進化してきたまさに温故知新の日本文化なんですね。
場所に困る、ならば着てしまえ!THANKOのこたつ
長い歳月を経て、日本人の細胞の一部となったこたつ。
でも、良い部分もあれば悪い部分もあるんですよね。
それは収納問題だったり、電気代問題だったりと様々。
そんな”困り”を解消すべく発売された商品がコチラ
アレッ??
そうです、この
「手まであったかいお一人様用こたつ」
現在販売中の「こたんぽ」のご先祖さまなのです。
”ホットカーペットでは物足りない。エアコンだと足元が冷える。やっぱりこたつ使いたい、そんな人にはこれ!「手まであったかいお一人様用こたつ」です。
足をすっぽりと覆うカバーの底にはヒーターがあってヌクヌク。さらにお腹から胸あたりまでふわふわのぼあ中綿入りの生地で暖める事ができます。
さらに寒い冬にはうれしい、手元にもヒーター内蔵でかじかみません。 ソファやイスでも使いやすいあったかお一人様用こたつ。こたつの良さが再認識できます。”
と、商品ページにあるように高脚の椅子やソファといった西洋式の生活スタイルが主流となった現在でも使いやすい仕様で先代一人用のこたつは発売されたのです。足元と手元にヒーターが入っているためぽかぽかですね。
ただ、背中とかちょっと寒そうですよね…
そして、こたつはさらに進化します。
「着るお一人様用こたつ」
デザインが見慣れた感じになってグッと良くなりましたね!
そして、商品名の通り、下半身をしっかりと包み込むように”着る”ことができるようになったんです。
さらに、こたつの最大の敵”移動”ができるんです。足元の切れ目からサッと足を出せばペンギンスタイルでよちよちと歩ける。
THANKO得意のぐぅたら要素を取り入れた形になりました(笑)。
新型開発
こうして進化を遂げてきたおひとりさま用着るこたつ。
一見すると改善しなくても良さそうに感じるのですが、ユーザーの方々の声などを聞くと改善点はたくさんありました。
そこで、
皆様の困りごとを解決するべく
新型おひとりさま用着るこたつのプロジェクトが立ち上がったのでした。
大分解!!
ここまで我が物顔でTHANKOこたつについて語ってきたわけですが、
かくいう私K君入社してまだ1年弱なんですよね(プロジェクト始まったときは1年未満)
そんなわけで、着るこたつの構造の”こ”の字も知らなかったわけです。
前職が服飾デザイナーとかだったらどんなに楽だったのだろう…
販売職しか経験したことがなく詳しい知識もなかった私は
毎日、時間をかけて一本一本と系を外し全構成パーツ、部品と分解するところから始めました。
「あれぇ、家電メーカーに入社したんだけどなぁ、、」
キーボードをカタカタする予定の手に針と糸を装備して
小学校以来のお裁縫に明け暮れる日々
大変だった、、、
でもそのおかげで実際に使う時に「これ不便だろうな」「ここにこれがあったらいいのにな」と思う改善の入口が見えたのでした。
見た目も、触っても、着てもあったか素材
改善したいと感じた大きな点はまず見た目!
熱を逃さないという点では先代のこたつ達の生地素材も、もちろん良いのですが、光沢があってシャカシャカする感じってどこか冷たさとか寒さみたいな感覚を覚えてしまうんですよね。
そこで思いついたのが「猫」
猫って車のボンネットだったり車のエンジン下、はたまた排熱中のノートパソコンの上など本能的に温かい場所を知ってますよね。
さらに眠くなるとモフモフな素材の上で手で何かをこねるような仕草(通称フミフミ)をして寝てしまうんです。
”動物が本能的に近寄って眠るほどリラックスできる”
そんな思いつきから「こたんぽ」では見た目がモフモフなボア素材を採用しました。誰が見ても暖かそうだしね
楽々!ウエストサイズ調整!
次に気になったのが、本体側面、ちょうど腰部分に位置しているウエストサイズ調整部分。
先代モデルでは画像を見てもらうとわかるのですが、
身体の前から腰に向かって、前→後という調整方法でした。これ使ってみるとわかるのですが意外とムズカシイ、、、
シャツのボタンを閉める時、腰のベルトを閉める時など
「前→後」という動きではなく「後→前」というアクションが多いですよね?
「こたんぽ」ではそれまでの調整方法とは逆になる、後ろから前に向けてサイズを調整する方法に変更したんです。
また、ユーザー様の「ウエスト調節をもっとフレキシブルにしてほしい」という声から
調整用の面テープを帯状のものを左右に付け、範囲内であれば固定位置を選ばない無段階調整を実現したのです。
人間にとっては小さな一歩だが, THANKOにとっては大きな飛躍である
冷えるなら包んでしまえ面ヒーター
そして最後は、こたつの要。
ヒーターですね。
先代モデルは、どれも手のポケット位置と足裏の2箇所にヒーターを内蔵していました。
これでも十分に温かいのですが、この構造だと、、、
洗えないんですよね
そうなんです、ユーザー様の声で結構あったのが
「洗濯できるようにしてほしい」
という声。そうだよね、寒いとはいえ温かくしたら汗をかくのが人間、
洗いたい気持ち、わかる、そりゃあやるしか無いじゃあないか!
洗えるようにするということは、つまりヒーターを着脱可能にするということでした。そうなると従来の手、足裏のヒータ位置ではヒーターを2箇所に分散させないといけないのでムズカシイ。
だったらもういっその事、前側全部ヒーターにしちゃえばいいんじゃね?あったかいし
早速試作モデルを作って入れてみた、
あったけぇぇぇぇぇぇ!!これでええやん…
即決でした。
あっ、ちなみにヒーターの取り付け方法は、掛け布団カバーの裏側にあるあの紐から着想を得ました(笑)
このヒーターの改善によって意図していなかった恩恵も得ることができました。
例えばリモコンスイッチ、ヒーターが電気毛布と同じような構造となっているため制御機能が向上しました。そのため見た目もスマートにバックライト表示で見やすくなったんですね。
また、前面ヒーターにすることで下半身をぽかぽかぁっと温めてくれるので定期的な特有の痛みを和らげてくれる女性の味方になってくれたようです。辛そうにしている人がいたら、サッと「こたんぽ」を差し伸べてあげてください。
以上が「こたんぽ」が出来上がるまでのお話でした。
欲しかった人はますます欲しくなったでしょう?初めて知ったって人はちょっと気になってきたかな?
嬉しいことに好評を頂いております、おひとりさま用着るこたつ「こたんぽ」現在手に入りづらくなっておりますがぜひチェックしてみてくださいね!!
まとめ
どうでしたでしょうか?開発秘話っていうよりか改善点報告会みたいになってしまっていましたが(笑)
ちなみに、「こたんぽ」って名前は”部屋の中をお散歩できるこたつ”が由来です。湯たんぽ的な暖かさも連想できて良いねってなりました。
我々の商品開発はまだまだ続きます。今後のTHANKO商品にご期待ください。
最後に
「こたんぽって肩の辺り出てて寒そう」
ってご意見を頂戴しましたので、どうしたら寒くならないか検証している様をお届けして終わりにしたいと思います。
ファラオっぽいって言われたぜ笑
これは間違った使い方なので真似しちゃダメですよ。
では、またの機会に。
アリーヴェ・デルチ
他にもサンコーには数多くの個性的な家電やガジェットをたくさん販売しています。あなたが「あったらいいな」「こんなの欲しかった」といった商品が見つかると思うので、是非一度ご覧になってみてください^^