【レビュー】炊き上がりはどう?冷凍惣菜OK?炊き立て丼の性能徹底検証

2023年秋、サンコーから超高速炊飯器シリーズの新商品が発売されました。

丼型の炊飯器で、そのまま食べられておかずの調理もできる、その名も「炊き立て丼」です。

しかし、炊き立て丼の購入を検討している人からちらほら聞こえてくるのがこんな声。

「ぶっちゃけ炊き立て丼、どこまでやれんの?」

そこで、今回は炊き立て丼の性能を徹底レビューしていきます。

  • お米はどのぐらい美味しく炊けるのか
  • おかずを温める能力はどのくらいか

この2つの観点から評価していきます。

炊き立て丼で料理ってできるの?
ちゃんと炊ける?

 

など、どのくらいの性能なのか気になる人は参考にしてください。
(結果だけ見たい人は目次から「検証結果まとめ」をどうぞ)

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炊き立て丼の基本の使い方

特長・炊いてそのまま食べられる丼型
・おかずトレイを上段に置いて温めが可能
炊飯容量最大1合
炊飯時間約15分~約20分
おかずトレイの容量300ml
価格(税込)5,980円

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炊き立て丼の使い方はとても簡単。

釜にお米と水を入れて、フタをしてスイッチを押せばOKです。

釜にお米と水を入れ、必要に応じて浸水(10分程度)。

土台の真ん中のスイッチを押します。

ランプが点灯し炊飯が始まります。

米の量に応じて15分~20分待ちましょう。
ご飯が炊けたらランプが消え、スイッチが押す前の状態に戻ります。

美味しく食べたあとは、普通の食器と同じように丸洗いします。食洗機の使用もOKです。

とても簡単に使える炊き立て丼ですが、実際のところ炊飯器としての性能はどうなのでしょうか。

次項から、お米の炊き上がりと、おかずの加熱パワーを検証していきます。

【検証その1】米の炊き上がりテスト

お米の炊き上がり具合は炊飯器の命。

炊き立て丼の実力はどのくらいなのでしょうか。

ここでは、次の3つの条件のもと1合炊飯し、実際にお米を食べて美味しさを確認していきます。

  1. 浸水なし・蒸らしなし
  2. 浸水10分・蒸らしなし
  3. 浸水10分・蒸らし10分

では、始めていきましょう。

1.浸水なし・蒸らしなし

まずは、浸水も蒸らしもなしで、いきなり炊飯し最短で食べるパターンを検証します。

炊き上がったご飯がこちらです。

写真だと少々分かりにくいのですが、全体的にご飯粒がふやけたような外観です。

食べた感想としては、かすかにご飯に芯があり、若干の水っぽさを感じます。

一般的な炊飯器の「早炊きモード」でご飯を炊いたときと、同じような仕上がりになりますね。

決して美味しくないわけではなく、固めが好きならむしろ「イイ」と感じる人もいるのではないでしょうか。

15分~20分という炊飯時間を考慮すれば十分な美味しさです。

2.浸水10分・蒸らしなし

次に、10分間浸水して蒸らさずに炊き上げました。

ご飯がこちらです。

水量は変えていないのですが、浸水なしで炊いたご飯と比べて芯を感じず、中までもっちりとした食感です。

ただし、米の水っぽさは少し残っていて、こちらは浸水せず炊いたご飯と共通しています。

3.浸水10分・蒸らし10分

最後に、浸水と蒸らしをそれぞれ10分行ったご飯がこちらです。

前項の2つのご飯と比べ、ご飯の粒がはっきりしています。

食べてみても、ご飯に水っぽさは感じません。

完全に水分が米に馴染んでいて、ふっくらもっちりとした炊き上がりです。

ご飯の美味しさにこだわりたいのであれば、こちらの炊き方がおすすめですね。

ぶっちゃけ、他の一人暮らし向け炊飯器と比べてどう?

当家の歴代炊飯器は、どれも大手メーカーの3合タイプです。

よくあるリーズナブルなモデルですね。

個人的な感想になりますが、過去の炊飯器たちと比べて炊き立て丼の炊き上がりが特に劣るとは感じませんでした。

炊き立て丼は炊飯容量が少ない分炊き上がりまでが早いので、ご飯をまとめ炊きしない人ならこちらの方が便利かもしれません。

【検証その2】惣菜の温めパワーテスト

炊き立て丼の釜の上部には、おかずトレイを設置できます。

炊飯の時に出る蒸気でおかずを蒸して温められる機能です。

次はこちらを使って、惣菜の温め機能がどの程度なのかを調べていきます。

今回は、それぞれ温まりやすさの違う次の4種類のコンビニ惣菜を用意し、1合の米と一緒に炊き立て丼にセット。

おかずがきちんと温まるのか、ご飯の炊け具合に問題はないか調べていきます。

  1. 冷蔵モツ煮
  2. 冷蔵ハンバーグ
  3. 冷凍生姜焼き
  4. 冷凍シュウマイ

後半に進むにつれて、温めにパワーが必要です。

1.冷蔵モツ煮

パウチで販売している冷蔵タイプのモツ煮です。

袋のままでは温められないので、おかずトレイに中身を出します。

温める前は、ところどころ冷えた脂が浮いていますね。

こちらを炊飯時にセットし、炊き上がりと同時に温度を測ってみましょう。

温度は73度です。
しっかりと温まっています。

食べた際も、冷えて固まっている部分などは特になく、電子レンジで温めたときのように美味しくいただけました。

ご飯の炊き上がりも申し分なく、おかずのセットによって大きな変化はないようです。

2.冷蔵ハンバーグ

次は冷蔵のお肉の塊で調べていきます。

チョイスしたのは和風ハンバーグです。

中まできちんと温められるのでしょうか。

おかずトレイにセットします。

20分炊飯して温めた後の姿がこちらです。

見た目はしっかりおろしハンバーグになっています。

温度を測ってみましょう。

温度は61度。

熱々というほどではありませんが、しっかりと食べ頃の温度に温まっています。

一緒に炊いたご飯です。

おかずなしで炊いた時と比べて、美味しさに大きな差はありませんでした。

3.冷凍生姜焼き

ここから冷凍タイプの惣菜を試していきます。

まずは、比較的温まりやすいと思われる薄切り肉の生姜焼きです。

おかずトレイに出していきます。

そのままではトレイに入らなかったので、2つのパーツに割って入れました。

冷凍室から出したばかりなのでカッチカチです。

これまでと同様に、1合の炊飯と同時に温めていきます。

炊飯完了直後の生姜焼きと、温度がこちらです。

54度。
うーん、冷蔵系の惣菜と比べると炊飯時の温度は低めですね。

食べたタイミングでは冷めていて、ほんのり温かい程度でしたが、美味しくいただける範囲だったので及第点といったところでしょうか。

一緒に炊いたご飯です。

こちらは問題なく美味しくホカホカに炊けました。

4.冷凍シュウマイ(4個)

最後は最難関の冷凍シュウマイです。

6個入りですが、おかずトレーに乗りきらないため4個で検証します。

ゴルフボールくらいカッチカチです。

世が世なら投擲武器として使えそうですね。

炊飯で温めたあとのシュウマイがこちら。

温度は2度。
あらら。

外側は解凍できていますが、中はしっかり凍ったままですね。

温度計を刺したときの手応えがものすごく固かったので、なんとなく察してはいました。

今回は、ご飯の炊飯時間にも変化がありました。

1合炊くときの標準炊飯時間は20分なのですが、冷凍シュウマイをセットして炊飯すると、完了までに約25分かかりました。

炊き立て丼の炊飯時間は自動制御なので、おかずのセットによって温度が下がると、こんな感じに炊飯時間が少し伸びることがあります。

ちなみに炊飯時間が伸びたせいか、ご飯はもちもちの炊き上がりでした。

温めきれなかったシュウマイは、レンジでチンして美味しくいただきました。

検証結果まとめ

筆者個人の感想ですが、炊き立て丼の炊き上がりの美味しさは、おおむね一般的な3合炊き炊飯器と同じぐらいに感じました。

高速炊きだからといって、味や食感が劣ることもないようです。

おかずの温めに関しては、一人用の冷蔵惣菜なら特に問題ありませんでした。

薄切り肉の冷凍生姜焼きも、追加の加熱が必要ないくらいには温まりました。

ただし、シュウマイなどお肉の塊系の冷凍惣菜は手に余るようです。

冷凍餃子や冷凍ミートボールなども危ないかもしれません。

冷凍惣菜を温めたい時は、追加で温めるか、あらかじめ解凍しておくことをおすすめします。

検証して分かった炊き立て丼使用上の注意点

今回検証して、炊き立て丼使用時にいくつか注意したいポイントが判明しましたので紹介します。

冷凍惣菜と生肉・生魚の加熱に注意。市販の惣菜は加熱済みタイプを選ぶ

検証でお伝えした通り、炊き立て丼の加熱性能は、あくまで「冷蔵の惣菜を食べ頃に温める」程度のものです。

蒸し器のように本格的な調理はできません。

おかずトレイで生肉・生魚を加熱したい場合は、火が通り切らない可能性があります。

薄切りにするなどひと工夫必要ですね。

生タイプ(非加熱)の惣菜の調理には向かないので、炊き立て丼で惣菜を温めたい時は、製造時に加熱調理済みのものを選ぶと無難です。

コンビニ惣菜の場合、裏面に加熱の有無が記載されています。

▲ローソンの冷凍シュウマイのパッケージ。裏に「加熱してあります」との記載あり。

炊き込みご飯の調理には向かない

炊き立て丼は、1食分の炊飯を想定して作られているため容量は小さめです。

そのため、炊き込みご飯の調理には向いていません。

0.5合炊きで、具材を少なめに投入すれば作れるかもしれませんが、炊飯中に吹きこぼれる可能性があるため自己責任でお試しください。

【結論】炊飯以外の「調理」には注意。炊飯と冷蔵惣菜の温めには大活躍

検証の結果、炊き立て丼は生の食材や冷凍惣菜の調理には向きませんが、冷蔵惣菜の温めであれば十分活躍できることが分かりました。

最短15分の高速炊飯が可能でありながら、一般的な炊飯器と同様に美味しく炊けるのも嬉しいポイントです。

炊飯スピード重視で一人用の炊飯器を探している方にはおすすめできる商品といえます。

炊き立て丼は、サンコー公式通販サイトで好評販売中です。

気になった方はぜひ公式ページに遊びに来てください。

炊き立て丼

2段式どんぶり型超高速炊飯器「炊き立て丼」¥5,980


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